現在、資金改善コンサルタントとして多くの企業の支援に取り組んでいる中で
「資金繰りに苦しむ会社(社長)によくある共通点」に気がつきました。
それは、商習慣や自社の文化・やり方に捉われ「固定観念が強すぎる」という点です。
今回は、ある支援先の事例をご紹介します。
資金がある会社と資金がない会社には、ハッキリとした違いがあります。セミナーでは、なぜ資金が増えないのか?資金が増える思考法・戦略を公開!
目次
LPガス販売を営むT社の事例
T社は、LPガス販売を営む年商10億円の会社です。
解約を恐れて「常識」が資金難に...
毎年、年末が近づくと、お客様から「ストーブの調子が悪いんだよね。ちょっと見てくれる?」という問い合わせが増えます。
そうした問い合わせが入るたびに、調子の悪いストーブを預かり、T社の社員は1日中そのストーブの修理と掃除にあたっていました。
ストーブの修理や掃除に留まらず水漏れ、トイレの詰まり、ガスレンジの故障……など、T社はお客様に頼まれたことには何でも対応していたのです。
私は尋ねました。
「お客様からいくらかいただいて対応なさっているんですか?」
「もちろん無料ですよ!対応しないと、ガスの契約を解約されてしまうかもしれないですからね。それに冬にストーブが使えなかったら、可哀そうですよね。」
……私はただただ驚愕しました。
T社には「解約されないためにお客様には何でもしてあげる」という“文化”があり提供したサービス分の報酬をしっかりいただくという考えはすっぽりと抜け落ちてしまっていました。
無料で対応するのがこの会社では「常識」だったのです。
確かに「お客様のために」という想いも、一生懸命にストーブや水回りの修理に勤しむ社員達の姿も、尊いものです。
しかし、その「常識」が、T社の資金難の一因となっている、という目前の事実。
資金改善スタート
私は早急に資金改善委員会を発足し「無料サービスの有料化」を進めてもらうことにしました。
料金設定・顧客への通知方法・事務員の対応方法など、有料化に向けて解決しなければならない点を協議・検討し、ストーブ修理は3,000円、水漏れ修理は2,500円……などの設定で、有料サービスをスタートすることになりました。
そして、半年後……。86件の有料サービスが提供できました。
そこから生まれた資金は約25万円。同じペースで1年が経過すれば、およそ50万円の資金が増えることになります。
1年に50万円、10年で500万円です。
また、T社には「(無料で)対応しないと、解約される」という「固定観念」がありましたが、
サービスを有料化しても解約やクレームは0件でした。
まとめ
いかがでしょうか?
T社のこの取り組みは、今まで無料でやっていたことを有料化しただけです。
これまで取り組んでいた仕事にルールを設けただけで、業務量は変わりません。
それで資金が増えるのならば、経営者としてこんなに嬉しいことはありませんよね。
「固定観念」を捨て、これまでの常識を疑う。
御社でも、こういった「固定観念」の中に、成長のカギが隠れているのかもしれません。
- なぜ資金が増えないのかわからない。
- 追加融資・借り換えを繰り返しており、借入金が一向に減らない、むしろ増えている。
- ゼロゼロ融資の返済目途が立たない。
資金を増やすためのノウハウ
-
詳細を見る
資金改善:A社(建築工事業)の事例
-
詳細を見る
資金が増えている企業の共通点とアイデアを生むフレームワーク
-
詳細を見る
資金が増える評価制度とは?
-
詳細を見る
資金改善4つのステップ
-
詳細を見る
資金管理の重要性~黒字倒産にならないために~
-
詳細を見る
資金が残る体質|資金繰りの改善方法
-
詳細を見る
成功・成長企業に共通する資金管理|「自動車販売・修理業」特別コラムVOL.3
-
詳細を見る
社長のための資金と人を活かす研修会より
-
詳細を見る
資金繰り改善を成功させた企業の共通点
-
詳細を見る
『絞り込みの法則』資金を増やす要点は、客単価・利益率の改善にあり
-
詳細を見る
資金は「まわす」ものではなく「増やす」もの~社長、御社の資金は本当に増えていますか?~
関連ダウンロード資料
-
詳細を見る
『瞬間くん®クラウド』2ヶ月無料トライアル
事例集関連記事
この記事の著者
NBC資金を増やすコンサルティング株式会社
当社は中小企業の経営者に向けた資金セミナー、研修会、コンサルティングを実施しています。資金力をアップさせる方法を熟知した当社コンサルタントが、資金が増えて当たり前な社風を醸成や売上ゼロ成長で資金を増やすノウハウなどを配信しています。