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アスリートセンタード・コーチング

2021.08.04

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NBCの社風分析をご存じでしょうか?

『社風分析』とは、社員一人ひとりにアンケート調査を実施し、目に見える結果(業績)の水面下に潜む、目に見えない原因(社風=社員の意識レベル・価値観)分析し見える化するものです。

多種多様な規模・業種・業態の企業の社風を分析しますが、きまって上位にくる課題が『人材育成』です。

(オリンピック開催中だからというわけではありませんが、)
今回は最新のスポーツコーチングノウハウから、人材育成について学びを得たいと思います。

INDEX

アスリートセンタード・コーチング

『アスリートセンタード・コーチング』とは、日本体育大学の伊藤雅充教授率いる研究チームが提唱する、選手のパフォーマンスを向上させるための実践的手法です。

「選手が技能を伸ばすためには、自ら学ぼうとする意欲こそが重要である。」という考え方や、
「選手の技術の習得には、選手に感情の動きが発生しているかが大きく影響している。」
という研究結果に基づき、従来の教え込む指導に一石を投じ注目を集めています。

主役は選手?それとも指導者?

私自身、小学生からずっとサッカーを続けていますが、手腕に定評のある名物監督ばかりがフォーカスされ、選手が主役なのか、監督が主役なのかわからないと感じたことが多々あります。

『アスリートセンタード・コーチング』には
「成績を伸ばす絶対的に正しい方法は誰も知らないはずなのに、指導者がアスリートに何かを教え込もうとすることはそもそも正しいのか?」
という確固たる問題意識があります。

アスリートセンタード・コーチングにおける指導者のスタンス

  • “指導者がどう教えるか”よりも“選手がどう学ぶか”にフォーカスする
  • “主役は選手”である

選手を中心に置くという考え方は人材育成・社員教育にも通ずるものではないでしょうか?

以下、社員教育に活用できるスポーツコーチングノウハウをいくつかご紹介します。

教えすぎは学習効果を下げてしまう

監督と選手(上司と部下)のやり取りに耳を傾けてみると、選手(部下)はただ「はい!」と返事しているだけ……。

このような光景をテレビや、もしかすると社内で目にしたことがあるかもしれません。

学習の初期段階に言葉で細部を教えすぎると、脳内では過剰修正が起こり、逆に混乱しやすいそうです。

その混乱を回避するためには、情報を視覚化して教えることが有効的と言われています。

また「沈黙=考えていない」と捉えることも間違いです。

指導者側が沈黙を我慢できず、つい言葉をかぶせ、教えすぎてしまうことはありませんか?

「何をやろうとしたの?やってみて実際どうだった?」
「他のやり方はないかな?じゃあそれをやってみよう。」

このように質問を投げかけながら、選手(部下)自身の考える力を育てていくことを目指しましょう。

“期待”は成長の阻害要因になることも

成長を期待すること自体は悪いことではありません。

ただし『指導者の頭の中にある正解を再現すること』への期待になっていないか、常に注意を払う必要があります。

これは、選手が主体的であろうとすることを阻害します。

自ら考え主体的に取り組み成功(または失敗)体験を積むことと、誰かに言われて機械的に取り組むことでは、感情の動きに大きな差が生まれ、学習効果にも差がつきます。

アスリートセンタード・コーチングから見る指導者の役割

指導者の役割とは、
選手自らが学ぼうとする環境を整え、
主体的な取り組みを促し
「うれしい」「楽しい」「悲しい」「悔しい」を感じられる機会を多くつくること

と言えるでしょう。

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