歴史から学ぶ人材育成の本質

やってみせ　言って聞かせて　させてみて ほめてやらねば　人は動かじ

この言葉は、旧日本海軍の連合艦隊司令長官だった山本五十六が、生前に述べた名言の中でも特に有名なものです。

まず自分がやってみせて、しっかりと説明して理解してもらい、その後に実践させ、その行動と結果をほめなければ、人が成長して自ら行動することはないという人材育成の考え方です。

この言葉が生まれたのは昭和の戦時中で、今では考えられないほど序列が厳しく、上司・上官の命令は絶対。口答えせず行動する若者が多かった時代ですが、相手の「本音」を考え丁寧に接することが大事なのだとこの言葉は教えてくれます。

この考え方は、どの時代であっても共通する“人材育成の本質”といえるでしょう。
今一度、自分自身の人材育成の考え方に目を向けてみましょう。

人を上手く育成できないとき、言うことを聞かない若者や時代のせいにして、
「昔はこんなに難しくなかった……。」と嘆いていないでしょうか？

人を育成するリーダーには「リーダーシップ」が求められます。昔は強烈に人を引っ張る「支配型リーダーシップ」が大半でしたが、今では人に奉仕し導くサーバントリーダーシップが注目されるように、時代と共にリーダーのタイプや人材育成手法も多様化してきました。

しかし、どのような時代や価値観であろうと、リーダーシップを発揮する大きな目的は「人を自ら行動させること」です。そのために私たちは頭を悩ませ、さまざまな手法を用いて部下にアプローチします。

歴史上のリーダー達も同様で、多くの経験をして、それを言葉として私たちに残しています。各々が異なった経験をしているため、どれが正しく、絶対なのかは、わからないかもしれません。

しかし、多くの先人たちの言葉に耳を傾け、本質（共通点）を学ぶことで、人材育成のヒントを得られることでしょう。

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