最高の結果を出すKPIマネジメント
今回はある書籍を紹介いたします。
ぜひ御社の幹部・リーダー層の皆様に読んでいただきたい書籍です。
移動中の機内で一気に読破してしまうほど面白く、
頭の中の整理ができた一冊です。
著者の中尾氏は、KPIマネジメントのプロフェッショナルで、10年以上リクルートグループの社内講師としてKPI教育をされていた方です。
非常にわかりやすく、すらすらと読んでいただけると思います。自社に当てはめながら考えていくと、とても効果的です。
- [1] KGI(Key Goal Indicator)
:最終的に到達したい重要な数値目標
- [2]CSF(Critical Success Factor)
:成果を出すために最も重要な成功要因(プロセス)
- [3] KPI(Key Performance Indicator)
:最も重要なプロセスの中の目標数値
上記はKPIマネジメントにおいて重要な項目となりますが、御社の幹部・リーダー層の皆様はきちんと理解・整理できているでしょうか?
部下にきちんと説明できているでしょうか?そして、体系的にとらえられているでしょうか?
御社のKPIは、ダメダメKPIになっているかもしれません。
本書籍では、正しいKPIのとらえ方、実際の作成手順、およびマネジメントの際の注意ポイントなど、現場でよくある事例をもとに説明されています。
KPIマネジメント重要なポイント
非常に重要なポイントがKPIの見極め方、そして要素の因数分解です。
例)売上目標に対し5,000万円未達の予測。対策を検討する。
売上=営業量×成約率×平均単価(正価-値引額)×手数料率
自社の強み・戦力・CSFなどを加味した上で、どの要素をどれだけ改善して目標に対する不足分を埋めるか?『目標を達成させるための信号』がKPIです。
NBCが推奨するクラスター経営(労働分配率経営)もKPIマネジメントの手法です。
例)小売業の労働分配率
人件費(平均給与×スタッフ数)
労働分配率=─────────────────────×100%
限界利益(客数×購買率×客単価×平均利益率)
労働分配率を維持した上で、スタッフの平均給与を上げるためには、限界利益も改善しなければなりません。
(平均給与を10%上げたいのであれば、分母のいずれかの要素も10%改善すればよい。)
そのために、KPIを見極め、改善目標を設定し、具体的な活動内容を立て、PDCAサイクルをまわしていく……。
因数分解を行うと、さまざまな要素にわかれますが、私がクラスター経営(労働分配率経営)を導入・推進する際は、下記の順で優先度を決めています。
- 外部要素の前に成果が出やすい内部要素に目を向ける。
- 成果=量×質だが、量の改善から進める。(最初から質の追求をしても成果は出にくい。)
- 他部門の影響がない要素に取り組む。(どの部門が成果に貢献したかを明確にする。)
御社の幹部・リーダー層の皆様には、このような思考回路を持っていただきたいと思います。それが目標達成、ひいては部門・部下を成功に導く鍵となります。
「KPIの設定がこれで良いのか不安。」
「一生懸命取り組んでいるが、目標はいつも未達。」
「目標や数字が多すぎて迷子になっている。」
そのような方は、ぜひご一読ください。