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【経営者向け】幹部候補とは?募集する方法から育成の具体例まで

2022.08.08

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企業が優秀な人材を採用するためには、優秀な人材に見合ったポジションを用意する必要があります。幹部候補の募集は、優秀な人材の応募が期待できるだけでなく、自社の将来に貢献してくれる人材の選抜も行える採用方法です。

幹部候補の募集を行いたいと考えているものの、人材に求めるべきスキルや具体的な募集方法が分からない人も多いのではないでしょうか。

当記事ではそもそも幹部候補とは何かを説明した上で、幹部候補を募集する3つの方法と押さえるべきポイント、採用後の育成まで詳しく説明します。


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目次

1.幹部候補とは?

幹部候補とは、将来的に上位管理職などの責任ある役職に就き、企業に大きな成果をもたらすことを期待されている人材です。幹部の定義は企業によって異なるものの、中小企業では一般的に「部長」クラス以上が幹部としてみなされます。

幹部候補となる人材を募集して選抜・採用する理由は、優秀な人材の早期獲得・早期育成が企業にとって重要であるためです。

すでに幹部として働いている経営人材もいつかは退職するため、企業は幹部が務まる若手人材をあらかじめ育成しなければなりません。幹部候補を採用しておくことで、企業は将来的に経営の舵取りを行う人材を確保できます。さらに、将来安心して経営を任せられる人材になるよう、早期から必要な教育を行うことも可能です。

1-1.経営者が幹部候補に求めるべきスキル・条件

幹部候補を選抜・採用する際は、人材に対して下記のようなスキル・条件を求めることが重要です。

経営や事業に関する幅広い知識

企業の将来を担う幹部候補には、経営や事業に関する幅広い知識を求めましょう。幹部候補に求められる知識は時代の流れで変化するため、常に勉強を続ける姿勢も不可欠です。

論理的思考力

幹部候補は企業が保有する膨大な情報を整理して、現状の把握や将来の予測を行わなければなりません。論理的思考をもとに下された判断は他者にとっても理解しやすく、部下が納得して行動できる理想的な経営が行えます。

課題解決力

企業経営では、ときに事業上の問題や他社とのトラブルなど解決すべき課題が発生します。幹部候補には企業の課題と向き合い解決へと導く課題解決力が必要です。課題解決力は本人の能力だけでは図れず、幹部同士や部下とも協力して事態に対処する協調性も重要となります。

コミュニケーション力

企業の幹部は従業員・他幹部や取引先などさまざまな立場の人物とやりとりを行うため、コミュニケーション力も必要です。幹部候補に求めるコミュニケーション力は、相手に合わせて適切な対応が取れるか、部下に対して横柄な態度を取らないかを重視しましょう。

2.幹部候補を募集する主な方法3つ

幹部候補を募集する方法は、大きく分けて下記の3つが存在します。

  • 社内公募
  • 新卒・中途採用
  • リファラル採用

幹部候補を選抜・採用したいと考えている人は、それぞれの募集方法にどのような特徴があるか、何がメリットかを把握し、自社に合った採用方法を検討しましょう。

2-1.社内公募

社内公募は、社内から人材を募集する方法です。幹部候補に求めるスキルや仕事内容、採用後の待遇を社内に公示し、応募した社員の能力を検討した上で幹部候補を選抜します。

幹部候補を社内公募することで、自社の事業内容について十分な知識・経験がある人材の登用が期待できます。既存社員は企業文化や組織規程も把握しているため、人材育成に当てるコストも抑えられるでしょう。

社員のモチベーション向上につながる点も、社内公募のメリットです。「幹部候補になるチャンス」を社員が意識することで業務への意欲が生まれ、企業全体の士気の向上につながります。

2-2.新卒・中途採用

新卒・中途採用は、外部から人材を募集する方法です。「幹部候補募集」の形で外部に求人情報を掲載して、新卒採用や転職者の中途採用を行います。

幹部候補を新卒・中途採用で募集するメリットは、幅広い人材の中から幹部候補に適した人材を選抜できる点です。幹部候補として一から教育するために新卒人材を採用したり、他社の管理職経験者を抜擢したりと、自社の状況に合った採用活動が行えます。

幹部候補の新卒・中途採用では、一般的に専門のエージェントを利用します。専門のエージェントに相談することで、自社が採用したい人材の条件を細かく指定できます。

2-3.リファラル採用

リファラル採用は、自社の社員に人材を紹介してもらう方法です。信頼できる社員に幹部候補に求めるスキル・条件を伝えた上で、適した人材がいれば紹介してもらい、面接などを行って採用の可否を決定します。

リファラル採用のメリットは、紹介する社員によって簡易的な人材の選抜が行われる点です。自社の事業に精通した信頼できる社員に紹介してもらえば、自社にマッチする人材の獲得が期待できます。

また、リファラル採用はエージェント利用などの外部コストが発生しません。採用活動にかかるコストを抑えながら、外部の優秀な人材を獲得できます。

3.幹部候補を採用する前に押さえるべきポイント

幹部候補の採用を成功させるためには事前の準備が大切です。幹部候補を採用する前に押さえるべきポイントを2つ紹介します。

ロールモデルの明確化

ロールモデルとは、行動や考え方の規範となる人物のことです。「どのような人物が自社の幹部候補になるべきか」というロールモデルを明確化すると、応募した人材が幹部候補に適しているか判別できます。

ロールモデルを明確化するときは、自社における幹部の役割を整理することも重要です。幹部の定義や、幹部が担当する業務は企業ごとに異なります。幹部に求める役割を明らかにし、幹部候補となる人材の採用基準を設定してください。

採用計画や育成計画の策定

採用計画では募集方法はもちろん、募集情報の告知手段や日程、選考方法なども明確に決めましょう。幹部候補は自社の将来を担う人材であるため、採用計画は経営層が中心となって策定する必要があります。面接も経営層が行うことが望ましいため、スケジュールを調整しなければなりません。

採用後の育成計画もしっかりと策定しましょう。幹部候補から幹部になるまでのロードマップを作成し、採用した人材が必要な経験やキャリアをスムーズに積めるようにしてください。

4.幹部候補を採用した後の育成方法の具体例

幹部候補の育成計画を策定する際は、具体的な育成方法を考えなければなりません。

最後に、幹部候補を採用した後の育成方法を、3つの具体例を挙げて紹介します。

フォロー体制の構築

幹部候補は周囲から寄せられる期待が大きく、プレッシャーを感じている可能性があります。「期待に応えなければならない」という焦りや不安を抱えたままでは本来の能力を発揮できません。ストレスチェックをこまめに行ったり、相談できる窓口を用意したりして、幹部候補人材へのフォロー体制を構築しましょう。

セミナーや研修の実施

幹部候補から幹部へなるまでには、実際の経営に役立てられる幅広い知見と経験が必要です。幹部候補が経営に対する理解度を高められるように、セミナーや研修を実施しましょう。人材が持つ資質やスキルを磨くことで、幹部候補の成長を後押しできます。

1on1での面談、フィードバック

幹部候補が経営者や幹部と1on1での面談を行える機会も作りましょう。1on1での面談は情報交換の場であり、幹部候補人材が目指すべき幹部像や習得すべきスキルを再認識できます。面談を行う経営者や幹部は、幹部候補が成果を認識し更なる成長のためにモチベーションを高められるよう、適切なフィードバックを行います。

まとめ

幹部候補とは、将来的に企業の幹部となることを期待されている人材です。幹部の定義は企業ごとに異なるものの、幹部候補には経営・事業に関する幅広い知識や論理的思考力・課題解決力、コミュニケーション力が求められます。

幹部候補の主な募集方法は、「社内公募」「新卒・中途採用」「リファラル採用」の3つです。採用活動を開始する前には、ロールモデルの最適化や採用計画・育成計画の策定を行いましょう。

採用後の育成も考えておくことで、優秀な人材が応募したいと思える幹部候補の募集が行えます。

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この記事の著者

NBCPlusオンライン編集部

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