先日、2泊3日の「実践人財塾®」を行いました。今回のクライアントは、一流の技術を持った製造業。
参加者は30代前半から40代後半で、前線で会社を支えているメンバーの研修です。今回はこの「実践人材塾®」での出来事についてご紹介します。
目次
「職人集団」 その視野が徐々に広がる
参加者の傾向で何より気になったのは皆が皆「職人気質が強すぎる」ことでした。一流の技術を志すスピリットは良いのですが、 どこかで「自分の好きなことを好きなようにやりたい」という個人主義的な発想が感じられ、「相手尊重」という気持ちが薄い状態でした。
「実践人財塾®」初日は、これまでの人生の振り返りをテーマとし、本合宿の大義名分を明確にする講義からスタート。
そして、自身の考え方の傾向を探る調査を行い、自身の長所、そして改善課題を深掘りします。その課程から、価値観の幅=視野が徐々に広がり、自身への気づきが芽生える。参加者の発言の中からそれが感じられます。
仲間が仲間を思う心
「実践人財塾®」2日目は「お互いに気づきを与え合う研修」を行いました。初めに突破口を作ったのは営業担当の社員でした。非常にエネルギッシュで目標意識も高い。
そんな彼の課題は「自分の一方的な意見を相手に押し付けるスタンス」でした。彼自身の反省を発表し、これに対して他の受講生からの意見を頂く番です。最初に手を上げ発言した仲間の声は、勇気を振り絞ったものでした。
「あなたは素晴らしい力を持っていますが、今のやり方では、周りはあなたに付いていきません!」
彼にとって、その声は、初めは受け入れづらかったようです。しかし、伝える側の気持ち・熱意・愛情を感じて、彼自身の振り返りを深めました。その後は、今までほとんど会話もしていなかったような社員同士が勇気を出し、お互いを思いながら、意見を伝え合います。
1人目が終わり、そして2人目、3人目…全員が思いをぶつけました。会場の熱はどんどん高まり、まさに組織力を感じる瞬間で、今までこの力を発揮できていなかったことが残念に思えるほどです。仲間が仲間を思う気持ちは実に清々しいものです。
最後には、具体的な各々の今後の取組みを共有し、「次代は自分達が担う!」という力強い声が生まれ、10年先のリーダーづくりへの新たなスタートを切ることができました。弊社が30年間一貫して集合研修を推進してきたのは間違いではない、と確信できた瞬間でした。
組織力
このような合宿研修を通じて思うことは、『「組織力」は個々の力を数倍に高めてくれる』ということです。
個々の社員教育も重要ですが、お互いに高め合える組織をつくることは、経営者としては至高の喜びであり、経営目的の一つだとも思えるのです。
皆さん、今一度、我が社はどこまで「組織力」を発揮できているか、見直してみてください。商売でなく経営をする、その本質がそこにあると思います。
何も難しいテーマは必要ありません。人間力の原点はすべて基本的な考え方にあり、それを根幹に据えて『全社一丸の経営』を目指していけば、必ず、企業が成長していく確信が持てると信じております。
弊社では「実践人材塾®」を定期的に開催しています。
- 採用しても、なかなか社員が育たない
- 一人前になったと思った途端に辞めてしまう
- コストをかけても、人が集まらない
- 長年連れ添った幹部・役員に逃げられた
上記のようなお悩みを持つ方は、以下ページよりお問い合わせください。
https://www.nbc-consul.co.jp/s/20
社員教育関連記事
この記事の著者
NBCコンサルタンツ株式会社
NBCコンサルタンツ株式会社は1986年の創業以来、会計事務所を母体とする日本最大級のコンサルティングファームとして数多くの企業を支援しております。4,290社の豊富な指導実績を持つプロの経営コンサルタント集団が、事業承継、業績改善、人材育成、人事評価制度など各分野でのノウハウをお届けします。