「20代の若手が定着しない。」
「Z世代の育成をどうすればいいか分からない。」
といった経営者のお悩みを聞くことが増えてきました。
2040年問題しかり、人材の確保が喫緊の課題として業種・業態・会社規模を問わず取り沙汰されている昨今、若手の採用・育成・定着はどの企業も共通のテーマのようです。
そこで今回は、「若手が成長・定着する会社としない会社」の違いをご紹介します。
目次
「今の若い世代は……」と言うか言わないか
一番の違いは、経営者・幹部陣が「今の若い世代は……」と言うか言わないかです。
X世代(40代・50代)の方もミレニアル(Y)世代(20代後半から30代)の方も、「今の若い世代は……」と先輩方に言われ、「上司・先輩方は今の時代を分かっていないなあ、古いなあ。」と思った経験が、一度や二度はあるのではないかと思います。
にも関わらず、いつの間にか、違和感を持った先輩方と同じ言動を自分たちも選択してしまっている……。
その理由として、自分たちの価値観(経営観・仕事観・人生観・教育観など)がある一定の成長・成功を収めた段階からアップデートされていない可能性がありそうです。世代間ギャップの根底は、時代背景の違いによる価値観の相違にあると考えられます。
しかし、そのギャップがあること自体が問題なのではなく
「どんなギャップがあるのか。」
「何がギャップの要因なのか。」
「どのように相互でそのギャップを埋めるのか。」
これらを推察・理解・整理しないまま、無意識に自分たちの価値観が「正しい」「そういうもの」だと価値観を固定化させていることが問題です。
激しい変化が続く現代において、経営者・幹部陣の考え方が固定化し、若手(=会社)の成長を阻害していることに気付いていないことは、大きな企業リスクといえるでしょう。
従業員エンゲージメントが高いか低いか
次に、従業員エンゲージメントが高いか低いかです。「エンゲージメント」は「誓約・婚約・約束」といった意味ですが、昨今の企業活動においては「企業と顧客のつながり」や従業員の会社に対する愛着・思い入れなど「従業員と会社の絆」を意味する言葉としても使用されます。
「従業員エンゲージメント」が【高い】会社は会社の方向性と個人の思考が連動し、相互に信頼・貢献している状態が続きます。
従来型の【労使的結合組織】では「雇う側」「雇われる側」といった対立の構図になりやすく、従業員エンゲージメントは【低くなる】傾向にあり、会社のあるべき姿(人的資本経営でいうTo be)に共感・共鳴しながら企業活動を行う【同志的結合組織】では、従業員エンゲージメントが【高くなる】傾向にあります。
つまり、組織づくりや企業文化の醸成は『会社の存在意義や経営の目的』『目指す企業の未来』がどういった内容なのかで大きく変わってくるということです。
つまり、組織づくりは、目指す企業の未来がどういった内容なのかで大きく変わってくるということです。
自社が目指すあるべき姿が、「極めて個人的で一義的なものであるのか」公的な貢献も含めた多義的なものであるのか
経営者や幹部陣で一度膝を突き合わせて話し合うのが有効なのかもしれません。
企業の現状を把握し、未来のあるべき姿を明確にし、事業・組織における課題を抽出し、具体的な改善に取り組まなければ「若手が定着しない」という課題の向こうにある景色はいつまで経っても見えてきません。
「若手の育成・定着」に課題を感じている経営者の皆様、一度自社の状況を整理してみてはいかがでしょうか。
昨今、業種・業態・規模を問わず、
“人財が集まる企業”と
“人財が逃げる企業”の二極化が起きています。
「若手の流出を止めたい、定着率を上げたいが、どうすれば良いかわからない……。」とお悩みの方は、ぜひご活用ください。
残すところ7日程、満席間近の会場もございますのでお急ぎください。
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この記事の著者
NBCコンサルタンツ株式会社
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