私はこれまで多くの社長に出会い、さまざまな相談や想いに触れてきました。その中でよく耳にするのは
「うちの社員は考える力がない。いつも指示待ちで、言われたことしかできない」という嘆きです。
実際に社員の方にお会いすると、主体的な意見はなく、自ら事を興そうという方が少ないように感じます。
目や表情に活力がなく、30代や40代の方でもベテラン風を吹かせ、前に出るでもなく後ろに下がるでもない……。“現状維持”という言葉が似合う働き方をしています。
そのような方をみると「もったいないな……。」とつくづく感じます。
多くの社長は考える力があり自ら問題解決に取り組む、主体性のある社員や幹部を望んでいるでしょう。
では、なぜ望んでいるはずの「考える社員」がいないのでしょうか?
目次
以下の質問に3つ以上当てはまってしまうと、皆様の会社では考える社員が育ちません。
考える社員が育たない環境チェックポイント
- 会議で発言しない社員がいる。
- 会議が社長や幹部の報告に終始してしまう。
- 会議がお通夜のよう。
- 社内委員会制度がない。
- 社員教育や研修の機会が年3回以下。
- 数字やお金、社会制度の教育をしていない。
- 幹部・ベテランが体を張って仕事をしていない。
- 社員の月間スケジュールに空白がある(埋まらない)。
- 社長が教育や指導に関わっていない。
- 社長の理念や考えを伝える場がない。
以上の10項目です。皆様、いくつ当てはまりましたか?
考える社員がいないのではなく、考える社員を育てていない、受け入れる風土がないから、冒頭のような嘆きが生まれているのです。
特に「会議で発言しない社員がいる」にチェックが付いた会社は要注意です。
発言しない社員が悪いのではなく、それを注意・指導する文化がないことが最大の問題です。
なぜ、会議で発言しないのか、その根本の原因を明らかにしなければなりません。
会議に臨むにあたって、事前に意見をまとめさせたり、何かを報告させるなどの機会を設けていない経営者に問題があるのです。
いまだからこそ、コロナという先行きの見えない経営状況を乗り越えるために、社長一人で考えるのではなく、社員一人ひとりに考える力を身に付けさせて、共に戦う仲間にしなければなりません。
今回のコラムを読んで「ハッ」とした方は、自社の社員の考える力について見直してみてください。
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この記事の著者
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