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遺言執行者のススメ

2021.07.21

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皆様は「遺言執行者」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?

聞きなれない言葉かと思いますが、遺言執行者」は、簡単に選任することができ、かつ専門家を選任しておけば、財産の相続を円滑に進めることができます。

今回は遺言執行者が行えることや要件等をまとめていきます。

目次

覚えておきたい「遺言執行者」制度

大切なご家族が亡くなった際は相続の手続きが発生しますが、何をどうすれば良いのか、詳細をご存じの方は少ないかと思います。

相続は人生で何度も経験するものではなく、身近な方が亡くなるわけですから、何度も経験したいものでもありません。

「遺言書」があることが大前提とはなりますが、遺言書で誰にどの財産を残すかが明確になっていても、実際に財産を相続するためにはさまざまな手続きが必要です。

相談した税理士から「〇〇してください。」という指示はあっても、結局手続きは自分たちで行わなければなりません。

そこで、煩雑な相続手続きを解消するために「遺言執行者」という制度があります。

「遺言執行者」とは、遺言書の内容を執行するために遺言者の代理人となり、

  • 財産目録の作成
  • 推定相続人の廃除や認知の届出
  • 不動産の登記手続き
  • 遺言書で指定された方への財産の交付

などを行うことができる存在です。

民法上の「遺言執行者」

  • 遺言執行者は、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有する。
  • 遺言執行者がある場合には、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができない。
  • 遺言執行者は、相続人の代理人とみなす。

民法では上記のように定められています。簡単に解説・説明いたします。

1.遺言執行者の資格

特に制限はありませんが、未成年者および破産者は遺言執行者にはなれません。

法人は遺言執行者になることができます。

2.遺言執行者の選任

遺言執行者の選任は任意です。

ただし、相続人の廃除・その取り消し、子の認知の届け出を行う場合には、遺言執行者が必要となります。

また、遺言執行者は複数名選任することができます。選任方法は次のいずれかによります。

  • 1)遺言者が遺言で指定する方法
  • 2)利害関係人の請求により裁判所が選任する方法

遺言者がご自身の意思により遺言書で定めておくのが良いでしょう。

3.遺言執行者への報酬

遺言で報酬を定める場合には、「執行報酬は金○○円とする。」「遺産総額の何%」など、遺言書に記載するだけで大丈夫です。

報酬の定めがない場合には、家庭裁判所の審判により金額が決まります。

まとめ

「遺言執行者」は、簡単に選任することができ、かつ専門家を選任しておけば、財産の相続を円滑に進めることができます。

相続人が選任することもできますが、遺言者が遺言書を作成する際に定めておくと、さらにスムーズに手続きが進みます。

残された方たちのために遺言書を作成するわけですから、その後のことを考え、遺言執行者を指定しておくのも相続人に対する思いやりではないでしょうか?

NBC税理士法人では、遺言書作成をはじめ相続全般のご相談を承っております。
また、NBC税理士法人を遺言執行者に選任いただくことも可能です。お気軽にご相談ください。

https://nbc-tax.jp/contact/

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この記事の著者

NBC税理士法人

「縁のあったお客様は絶対に倒産させない。」という志のもと、税務面、経営の全般的なサポート業務を行っています。顧客訪問数1200社以上のノウハウをもとに、会計監査などの税務相談や、事業承継、新規開業、相続などさまざまなノウハウを配信しています。