「うちの会社、社風が悪いんですけど何故なのでしょうかね?」
そんな質問を経営者の方からいただくことがあります。そして、そのための打ち手として次のようなことをよく聞きます。
「会議の数を増やしました!」
「コミュニケーションツールを導入しました!」
「方針書を作って方向性を合わせました!」
社風は本当にそれでよくなるでしょうか?NBCでは、社員の意識や仕組みを変えようとする前に、まずは“構造”に目を向けることをオススメします。
目次
社内構造……御社にこんな人はいませんか?
[1]ここぞとばかりの「会話泥棒」
「その話で行くと、私の場合は……」
「その場合、私は昔……」
会話盗みスキル”が天下一品な方は非常に多く存在します。なぜなら、人は「自分のことをしゃべりたい生き物」だからです。私たちは無意識に自分は何を言おうかと常に考えています。
我慢我慢。。
[2]繊細なことにも論理的に解を見出す「ロジカルマン」
「その状況から考えると、あなたはそう言うべきではなかったのでは?」
この人と話していると、何だか刑事の尋問にあっているみたい……。
言っていることは合っているんだけども、今はそういう反応がほしい訳ではないんだよな……。
そんな人、頭に浮かびませんか?
[3]正義感溢れる「自己陶酔アクター」
「部下の君たちのために、俺は社長に言ってくるよ!」
「本当、うちの会社ってこういう点が良くないよね!」
自分の立ち位置を作るために、自ら会社の愚痴拡声器になってしまっている人。意外とよくいます。
このような3人が組織内に揃ってしまうと社風は間違いなく悪化の一途を辿ります。
いかがでしょう?御社にこんな人たちはいませんか?
磨くべき4つのコミュニケーションスキル
“社内構造”を振り返ったら、次の4つのコミュニケーションスキルを磨くことを意識します。
[情報収集力]
意外な特徴かもしれませんが、情報が集まる人の表情は揃って柔和です。第一印象はやはり重要(メラビアンの法則)なのです。情報が集まりやすい自分であるためには、第一印象という「情報流入の関所」を開けておくことが肝要です。
[受信力]
酒のアテに口火を切って相談事を聞くのでもなく、なんとかしようと張り切るのでもなく、心のギアをニュートラルにし、先入観を持たずにフラットに受信します。
[解釈力]
相手がその言葉を発する意図は何なのか?どんな思いをその言葉で表現しようとしているのか?その言葉の源流に辿り着くことです。
[発信力]
端的に言った方が良いのか、趣旨・背景までしっかり伝えた方が良いのか、相手の受信力にチューニングすることはとても大事です。
この4つを並べてみて思い起こすのは、昔、学校の国語のテストで出てきた問いかけです。
「下線部を読んで、なぜ太郎君はそう思ったのでしょうか?50文字以内で答えなさい。」
誰しも一度は向き合った経験があるこの問題形式。実は、この4つのスキルをフル活用して向き合うものでした。
この手の問題には、「直接書かれてないことは分からない」や「マルorバツをつけることがどうなのか」などの論争もあるところですが、是非はともかく、社会に出て活用するアタマの使い方を体験させてくれていた、スキルを鍛えてくれていた……そんな風にも思えるのです。
国語の勉強、あなどれません。円滑な組織運営におけるとても大事なことを教えてくれていたんですね。
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- 「人的資本経営」で求められるエンゲージメントの把握と向上に取り組んでおきたい
- 労働生産性に影響する社員の意識を改善したい
- 事業承継を上手くすすめるために、社員の考え方や社内風土をハアクしておきたい
- 管理者が機能しているか、経営理念や評価制度が根づいているか確認したい
- 競合に勝つために、成長のために、組織力をもっと高めたい
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NBCコンサルタンツ株式会社
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