数字に弱い経営者は、得てして経理分野にも弱い傾向にあります。
特に店舗経営の場合、現金商売で、現金管理が重要であるにも関わらず、経理をおろそかにし、現金が帳簿と合わないことが常態化している中小企業が数多く見受けられます。
その結果、売上の計上漏れ、現金の着服、横領など、思わぬ形で会社経営に大きなダメージを与えることにもなりかねません。
目次
やっていますか?「現金管理」
現金の入りと出を日々正確に把握するということは一見当たり前のことのようですが、果たしてどれほどの方が、毎日帳簿をつけ、その帳簿の残高と実際の現金有高に差異がないか確認されているでしょうか。
現金管理とは、現金出納帳に出納が記録され、日々の残高を記入し、かつ帳簿の残高と実際の現金残高が一致していることをいいます。
預金であれば預金通帳に取引記録が残ることから金銭の流れを遡って確認することができますが、現金の場合は取引の都度、漏れなく記録していかなければその増減の原因が突き止められなくなります。
日々の丁寧な管理が会社を救う
現金は預金と違って通帳などの入出金を証明するものがないため、税務調査でも入念に調べられる場合が非常に多いです。また、金融機関などに対して信頼性が高い決算書の作成にも現金管理は必要不可欠です。現金過不足自体、1日あたりの金額は少額かもしれませんが、累積すると大変な問題となります。
決算書で現金勘定が異常に膨らんだり、役員貸付金が多額に計上され、税務調査で問題になったり、金融機関で融資申込時に資産として評価されず、債務超過となり融資が受けられないといったことになりかねません。
現金管理・・・手遅れにならないよう、実態を把握し、しっかり行っていきましょう。
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この記事の著者
NBC税理士法人
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