弊社では、会計事務所を母体としているコンサル会社らしく、30年間一貫して変わらず指導させて頂いているものとして、「計数指導」があります。
計数指導というと難しい“○○比率”などイメージされるかもしれませんが、そんなものは経営改善の現場ではさほど重要ではありません。
実は、経営で必要な計数力は、中学生までの勉強で習ったものばかりです。
その中でも「明日からでも使える」計数を使った現場改善の手法をお伝えしようと思います。
目次
皆さんは『因数分解』という言葉をご存知でしょうか?
6=2×3
15=3×5
このように因数に分解すること、つまり、一つの結果をそれらを構成する要素に分解することを指します。この考えを経営に置き換えると、
売上=客数×客単価
人件費=社員数×平均給料
というようになります。この考え方を応用して、皆さんの会社の利益の算式を作成してみます。
小売業の因数分解と現場改善方法
例えば小売業であれば、
利益=来店客数×購買率×客単価×利益率
こんな算式が作れます。皆さんの会社それぞれが、独自の算式を作成できます。これを使って経営改善に取り組むのです。
では具体的にどうするのか??
それぞれの因数の改善を図ることをするのです。
- 来店客数のアップ??⇒これは少子化の時代に厳しいな・・・
- 購買率のアップ?? ⇒これなら接客方法や陳列を変えればできるぞ!!
- 客単価アップ?? ⇒これもセット販売や値引き防止でできるぞ!!
- 利益率アップ?? ⇒これも仕入れ手法の改善や在庫の削減でできるぞ!!
<利益=来店客数×購買率×客単価×利益率
利益を10%アップしたければ、因数のどれか一つを10%アップすると実現できるのです。仮に3箇所10%アップしたならば、
110%×110%×110%=133%アップ!!となります。
是非、皆さんも自社の利益の因数分解をして、数値を使って経営改善を考えてみてください。
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この記事の著者
NBCコンサルタンツ株式会社
NBCコンサルタンツ株式会社は1986年の創業以来、会計事務所を母体とする日本最大級のコンサルティングファームとして数多くの企業を支援しております。4,290社の豊富な指導実績を持つプロの経営コンサルタント集団が、事業承継、業績改善、人材育成、人事評価制度など各分野でのノウハウをお届けします。