脱・顧客の言いなり(脱カスタマー・マイオピア)。これは10年以上前の話ですが、NBCが支援していた会社のお話です。今の時代にも通じるものがありますのでご紹介します。
目次
鉄くずやステンレスの仕入れ販売の会社の事例
その会社は、鉄くずやステンレスなどのスクラップを仕入れ販売していました。
社長は子供のころからリヤカーを引き、
苦労を重ねながらも会社を興しました。
売上・利益が伸び、会社はぐんぐん成長。
同業者やライバルもいる中、一人勝ちともいえる状況でした。
社長は頭が良く、人を動かすことや人間関係を築くのが上手な方でした。
自分の力だけを頼りに孤軍奮闘するのではなく、
協力してくれる人をつくり、
人を動かす力が秀でていたことが成功の要因と感じます。
ただ、今振り返るとそれだけではない気がします。
ある時、社長がこのようなことを仰っていたのを、
ふと思い出したのです。
「自分は1円でも高く商品を買ってくれる人と取り引きする。
これだけは、どんなことがあっても曲げない。
どれだけ仲良くしていた人や会社であっても。」
社長は、安易な値引きには応じず、人間関係に流されることなく経営していたのです。
カスタマー・マイオピア(顧客近視眼)になっていないか
顧客から値引きなどを求められ、
言われたとおり値引き・対応してしまう……。
心当たりはないでしょうか?
このように顧客の言いなりになってしまうことを
「カスタマー・マイオピア(顧客近視眼)」といいます。
目の前の顧客が言っていることだけを鵜呑みにしていると、本当に顧客が必要としていることから焦点がずれた対応をしてしまうことが多くなります。
このような状態が続くと、いずれ顧客は離れていってしまうでしょう。
今の時代、いろいろなことが起こり環境や常識が変わりつつあります。
同じものを販売していても伸びている会社、
外部環境の厳しさをものともせず成長している会社は、
何かしら他社とは違った取り組みをしています。
価格競争から脱却し、付加価値(生産性)・顧客満足を高めていくことが、生き残る・勝ち残るためにとても重要です。
経営戦略関連記事
- 詳細を見る
【Excelテンプレート無料ダウンロード】マンダラチャート(マンダラート)とは?
- 詳細を見る
経営計画と経営戦略の違いとは?経営で重要な「理念」についても解説
- 詳細を見る
経営計画は策定したほうが良い?策定の流れやポイントを解説
- 詳細を見る
経営計画の立て方を分かりやすく解説|経営計画を立てる際の注意点も
- 詳細を見る
経営計画発表会は開催した方がよい?メリット・成功させるポイントも
- 詳細を見る
中期経営計画は必要?目的と策定のポイントを解説
- 詳細を見る
経営計画とは?経営計画を立てる目的と必要なタイミングを解説
- 詳細を見る
ガレージブランドから見る中小企業の戦い方
- 詳細を見る
これからの時代を生き抜くための「行動経済学」活用のすすめ
- 詳細を見る
目まぐるしく変化する環境を生き抜く「4つの視点」
この記事の著者
NBCコンサルタンツ株式会社
NBCコンサルタンツ株式会社は1986年の創業以来、会計事務所を母体とする日本最大級のコンサルティングファームとして数多くの企業を支援しております。4,290社の豊富な指導実績を持つプロの経営コンサルタント集団が、事業承継、業績改善、人材育成、人事評価制度など各分野でのノウハウをお届けします。