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近年、経営者の生命保険に対する考え方・向き合い方が変わってきています。
2019年の税制改正により、支払保険料の税務上の取り扱いが見直され、過度な節税効果をうたう保険商品そのものが規制されました。
今では「節税効果はありません。」という文字が設計書や契約書類にも記載され、生命保険が法人において節税効果がないことを契約者に事前に伝える仕組みとなっています。
このような経緯もあり「生命保険の持つ本来の役割」が再注目・再評価されつつあります。
今後、生命保険を活用しその恩恵を受けるためには、加入前のシミュレーションや機能・保障内容の確認、加入後の見直しやメンテナンスが不可欠です。
本日は法人における生命保険活用のポイントをお伝えします。
法人はさまざまなリスクを背負っており、経営者は「まさか」「万が一」の場合に備える必要があります。そこで役立つのが生命保険です。
まずは、経営危機を乗り切るための資金「必要保障額」のシミュレーションと、現在契約している保険の保障内容を確認してみましょう。
目的や「必要保障額」に合わせ、解約返戻金のある保険、解約返戻金のない(掛け捨て)保険を組み合わせて加入することをおすすめします。
「必要保障額」がわからない!という方、保険会社が計算した「必要保障額」しか知らない!という方は、ぜひ一度弊社にご相談ください。
会計事務所母体の経営コンサルティングファームとして、企業防衛の観点から「必要保障額」や「現在の保障内容」を無料で分析いたします。
生命保険は、解約すると一定額がすぐに現金化できる流動性の高さが魅力でもあり、外部貯蓄の機能を有しています。
生命保険が退職金の原資として使われることもこの理由からであり、退職金の大部分を生命保険で準備しているケースも少なくないでしょう。
生命保険を退職金の原資とすることで、支払い時に現預金を大きく減らすことなく、後継者へ会社を引き継ぐことができます。
仮に退職金1億円を預金から支払うとなると、資金繰りにも多大な影響を与えてしまいます。
退職金額が多額になればなるほど、生命保険等で原資を準備しておく必要があります。
例えば、加入している定期保険の保障期間が70歳までだった場合、71歳以降に死亡してしまうと、当然保険金は受け取れません。
健康面に問題がなければ、保険期間が98歳や100歳までの定期保険や終身保険に加入しなおすこともできるでしょう。
しかし、新たに保険に加入できない健康状態の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実は、そのような状況でも加入しなおすことができる保険会社があります。
これは【変換】と言い、加入時の保険金もしくは現在の保険金を上限として、現在の年齢で保険料を計算し、新たな保険に加入できるという制度であり「がんなどに罹患していても保険の見直しができる」というものです。
保険会社や商品にもよりますが、【変換】という制度があるということは頭に入れておきましょう。
生命保険の持つ本来の目的である【保障】に加え、退職金原資などに活用できる【外部貯蓄】の役割、そして【変換】などの機能も理解したうえで、経営状況・ライフプランに合わせ活用しましょう。
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