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弊社では毎月『人事評価制度セミナー』を開催しています。セミナーアンケートに「人事評価制度は機能していますか?」という設問を設けたところ、回答結果(累計)は下記のようになりました。
- 人事評価制度があり、機能している…………20%
- 人事評価制度があり、機能していない………25%
- 人事評価制度はない……………………………55%
「人事評価制度があり、機能していない」企業の経営者・役員の方々のお困りごとの多くは「管理者の評価スキル不足で、制度が上手く機能していない。」ということでした。
上記のような、経営者・役員・管理者の皆様のお困りごとを解決できないか?お役に立てないか?と、弊社では『HRグロース研究会』という人事評価制度に関する勉強会を毎月開催しております。
6月は「面談で使えるリフレクションとフィードバック」をテーマにお話しします。
毎月1回開催、成長支援を重視した人事評価制度の構築・運用に関するノウハウや情報の提供、参加企業同士の情報交換やディスカッションを交えた実践研修です。
“リフレクション”は耳馴染みがないワードだと思いますが、日本語では「内省」とされています。
コーチングによるフィードバックは、面談者と被面談者との間に信頼関係が強い方が効果的ですが、リフレクションは「対話による共感」によりお互いの理解を深めるためのスキルです。
リフレクションは
- 意見
- 体験
- 感情
- 価値観
上記4つの枠組みを用い対話を行います。
1on1によるコンディションの確認や、最近のプラス/マイナスな出来事を前向きに振り返る際、また、仕事のモチベーションやキャリアプランにおける大事な動機を知る際に活用できます。
参考:
『リフレクション 自分とチームの成果を加速させる内省の技術』
熊平美香:著/ディスカヴァー・トゥエンティワン
先日、ある企業で行った研修での出来事です。
リフレクションを活用し、仕事の動機(仕事の原動力)を考えるワークに取り組んだところ、上司の期待と部下のキャリア思考のギャップが浮き彫りになりました。
部下の方は、「大きな仕事を任された際、細かな指示は受けずとも、自分で考え・調べ・行動することで仕事を成し遂げた成功体験」があり、大きな仕事を任されることに価値を感じるタイプでした。また、ある資格の取得を目指しており、将来はその資格を活かした仕事にチャレンジしたいというキャリアビジョンをお持ちでした。
しかし、慎重に物事を考える性格から、試験合格後にその希望を上司に伝えようとしていたそうです。そのため上司の方は、将来のキャリアビジョンについて聞いたこともなく、
慎重派という本人の特性を鑑み、大きな責任をともなわない仕事を任せていました。
リフレクションを通じて
- 仕事の原動力となるキーワードを聞き、
- それを選んだ過去の体験・経験(成功・失敗)を深掘りし、
- その時の感情(ポジティブ・ネガティブ・喜怒哀楽)を思い出し、
- 気づいた価値観を自分の言葉で表してもらうことで、
相互に理解を深める良い機会となり、上司の方の思い込みや決めつけと、部下の方のキャリアビジョンのミスマッチを解消することができました。
6・7月はボーナスの支給にともない、評価とフィードバック、新たな評価期間に向けた目標設定など、部下の方々と面談をする機会も多いのではないでしょうか?
いまいちど「対話」について確認してみましょう。
毎月1回開催、成長支援を重視した人事評価制度の構築・運用に関するノウハウや
情報の提供、参加企業同士の情報交換やディスカッションを交えた実践研修です。
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この記事の著者
NBCコンサルタンツ株式会社
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