今回は研修を通じて「若手社員・中途入社社員」の帰属意識を高めている企業の事例を紹介します。
目次
今回実践人財塾®を開催した目的
このクライアントでは、これまでに正社員全員が実践人財塾®(2泊3日の集合研修)を受講しており、今回の受講者は前回の開催(2年前)以降に入社した新卒社員と中途入社社員の合計14名。
- 40代:3名
- 30代:1名
- 10代、20代:10名
という構成でした。
会場に入り、平成生まれの受講生(なんと9名!)と対面すると「イマドキの若者」という印象を持ちました。
今回の実践人財塾®の目的は、【定着】と【気づき】を通してのベクトルの一致。 具体的には、以下の2点でした。
- [1] 「感謝」という心を芽吹かせること、
- [2] 仕事観を持ってもらい、成長のきっかけを見つけてもらうこと
「イマドキの若者」の思いが先輩を動かす
緊張の雰囲気の中、研修が始まりました。先に受講してきた先輩達の教えもあり、皆、受講態度は良いのですが、休憩時間になると「イマドキの若者」の姿に戻ります。この若者達がこれからの会社を担って行くのだ・・・と考えると感慨深いものがありました。
講義が進み、真剣味が増してきたころ、一番若い19歳の社員から本音がこぼれました。
「私は入社してまだ4ヶ月。先輩が怖い。何をやっても上手くいかない。この先続けていけるのか毎日悩んでいます。」
すると「僕も同じです!同じ気持ちです。」と別の若い社員からも声があがりました。一瞬、会場が静まりかえりました。
その声に続いたのは最初に発言した若者の1つ上の先輩でした。
「俺も同じだった―。
最初の1年は本当に、いつ辞めるか、それしか考えていなかった。
だけど、こんな俺でも大丈夫だったんだから、お前は大丈夫だ。
それにしても、そんなに悩んでいたなんて知らなかった。悪かったな」
こう声をかけられた後輩の目には涙が溢れていました。それに続き、他の先輩からもあたたかい声がかかりました。
その他社員からも
この回は若者が多かったこともあり、【感謝】と【反省】をテーマに、個人の体験、そこからの気づきを発表し合いました。
10代、20代の社員からは、
「両親が共働きで淋しかった。夜の遊びにはまり、警察のやっかいになり、両親を泣かせてしまった。でも気づいた。今の自分があるのは、両親のおかげです。」
「幼いときに両親が離婚、母親に育ててもらった。その母に対してあまり感謝を表していない自分に気づいた。これから母に恩返しをしていきたい。」
30代の社員からは、
「昨年離婚をして、両親を泣かせてしまった。妻にも悪いことした。だから、自分は強くなって元妻を迎えにいける人間になりたい。そのためにこの会社で一生懸命やる。」
40代の社員からは、
「夫への感謝が足りなかった。こんなわがまま自分を変える。私を許して欲しい。子供にも感謝します。」
大切な原点を感じました。オブザーバーとして参加されていた、専務が最後に仰った言葉です。
「私は5年前この研修を受けた時、父親と疎遠になっていた。研修で気づきを得て、感謝の気持ちが生まれ、父親と話すことができた。その数年後に父親が亡くなった。
だから皆にも、会社のためだとか、上司のためだとかとは考えなくていいので、自分の親の思いに気づける人になって欲しい。君たちが活躍できる環境を作っていくので、仕事を通して自分を磨いて欲しい。」
定例研修会のご案内
私どもNBCコンサルタンツでは、独自で研修企画を組めない会社のために、誰でも参加できる定例研修会を設けております。
●社長・役員向け:実践社長塾®(1泊2日)
●一般社員向け:実践人財塾®(2泊3日)
●リーダー向け:実践リーダー塾®(2泊3日)
●後継者向け:実践後継者塾®(21日間研修)
●新入社員向け:新人即戦力塾
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この記事の著者
NBCコンサルタンツ株式会社
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