日経新聞によると倒産件数は8年連続で減少に対し、廃業は前年比3000件増となるそうです。
原因は大きく分けると事業の継続が困難または人材不足だと考えられます。
そんな厳しい時代を乗り越えている経営者の方々にお伝えしたいことがあります。
目次
“倒産と廃業”の現状
先日、日経新聞朝刊において以下のような記事の記載がありました。
「東京商工リサーチによると、休廃業と解散を合わせた件数は前年比で約3,000件増える見通し。一方で倒産件数は前年比4%減の8,466件と8年連続で減少―」
倒産企業数は減少しており、むしろ解散や廃業、休業の割合が増えている―。背景はさまざまでしょうが、大きくは2つだと感じます。
1つは継続困難性、もう1つは人員不足ではないでしょうか。
継続困難性には事業の先行きへの不安感や後継者不在によって債務超過に陥る前、或いは傷が浅いうちに撤退という考え方に至るということでしょうか。
人員不足に関しては、特に建設業、小売・飲食業に多く見受けられる傾向であるといえます。将来を託せる社員がいる、いないではなく、そもそも「頭数」が足りず前述の継続困難性につながっているのはないでしょうか。
経営者として「やるべきこと」
無論、この現象は中小企業に多く見受けられます。
人員不足の解消には魅力ある会社づくりを!と言うのは簡単ですが現実には困難を極めます。そんな中多くの経営者の皆様にお伝えしたいことは
「会社の将来と個人の未来が同じ方向に向かうことがわかれば会社から社員は離職せず、また新たな戦力も集まってくる」ということです。
そのためには、あらためて経営目的(何のため)を明確にして、頑張った先に何があるのかをわかるようしていくべきではないでしょうか。
また「変わらず存在し続けるために変わる」ことを日々実践していくしかないのではないでしょうか。
事業困難性や人員不足が原因で倒産や休廃業が起こっているのではなく、その前に“目に見えにくいところですでに予兆が起こっている”のではないかということを現場で常に感じます。
とりわけ生産性や働き方が発露となってさまざまな問題が表面化しています。経営者にとっては経営しづらい環境かもしれませんが、裏を返せば経営者として能力を磨き上げる機会と前向きに捉えていただき前に進む推進力にしていただければと思います。
新年を迎えて「挑戦」というキーワードが頭をもたげてきます。
新年を迎えた今こそ新しい何かに挑戦する、そんな1年にしていただけることを祈念します。
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NBCコンサルタンツ株式会社
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