こんにちは!
皆様もそうだと思われますが、私も平昌オリンピックから、ものすごい勇気と元気をいただきました!
選手たちには感謝です。特にカーリング女子の影響力はすごいですね!ここ最近、街を歩いていると
「そだねー!」「そだねー!」「そだねー!」の連発!
平昌オリンピックでの活躍でカーリングの認知度は一気に上がったことと思います。
今回は、このカーリングの認知向上を事例に、『ブランド』について考えてみます。
目次
■ ブランドとは
最近、採用について多くのご相談を受けます。その際、自社の『ブランド』に課題意識を持たれる方が多いようです。
私自身、長きにわたりこの分野に携わってきましたが、ブランドについては多くの誤解があると感じています。
ブランドと言ってもその定義はさまざまですが、今回は、最もわかりやすく、かつ納得できる
【一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会】のものを引用・紹介いたします。
ある特定の商品やサービスが消費者・顧客によって識別されている時、その商品やサービスを『ブランド』と呼ぶ
つまり“識別されている状態”がブランドです。
カーリングでいえば、冬季オリンピックの代表的な競技として「フィギュア」や「ジャンプ」のように「カーリング」を識別した段階でブランドとなります。
ゼロからプラスへ
識別してもらった状態を『ブランドゼロ』と言います。
次にその『ブランドゼロ』の状態を“プラス”に持っていくことが重要です。
カーリング女子で考えると、『ブランドプラス』の要素としてメダルを獲得したという点は当然大きいですが、
チームの雰囲気や試合中の会話、北海道弁、ハーフタイム(もぐもぐタイム)などもその要素と言えます。
そして、ブランドは『マイナス』にもなります。
例えば、同じ平昌オリンピックならばパシュートの韓国チームがそうでした。
本来はチーム韓国として、一緒に頑張っていかなければならないはずが、そうならなかった。
こうなってしまうと、私たちの韓国パシュートチームに対する印象は非常にマイナス……。
つまり『ブランドマイナス』の状態となってしまいます。
ブランドの“認知”
次に、ブランドを考える上で重要な“認知”という概念について説明します。
認知には『再認』と『再生』の二種類があります。
ブランド再認
ネーミングやロゴ、キャッチコピー、パッケージ、
色、ジングル(音)、匂い、ドメイン(URL)などのブランド要素に触れた時に、ブランドを思い出すこと。
ブランド再生
ある特定のニーズが発生した時にブランドを思い出すこと。
カーリングのストーンやカーリングジャパンのユニフォームなどを見た時に「カーリングだ!」と感じていただくことが“ブランド再認”
「何か冬のスポーツを見たいなぁ、何を見に行こうかなぁ」という特定のニーズが発生した時に「カーリングを見に行こう!」と思い起こしていただくことが“ブランド再生”
カーリングで考えるならば、まずは再認していただくためにブランド要素をしっかり作り、観客の目に触れる機会(回数・量)を増やし続けます。
そして、実際にウィンタースポーツを見に行こうと思った時に、他の競技が数ある中で、カーリングに足を運んでいただく確率を上げていくことが重要になります。
『ブランド』とは、消費者(カーリングでは観客)の心の中で感じるもの(心象)です。
心象は何らかの反応につながっていき、その反応に対して消費者・顧客の心のシェア(マインドシェア)を上げてもらう努力をブランド要素や体験という形で行っていくわけです。
ブランドの“構築”の8つのステップ
では最後に、どのようにブランドを構築していくのか?
一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会では、次の8ステップでブランドを構築するとわかりやすいと述べられています。
- 環境分析による市場機会の創出→PEST分析/3C分析
- 市場細分化→セグメンテーション
- 見込み客の選定→ターゲティング→ペルソナ設定→連想マップ
- 独自性の発見→ポジショニング
- ブランドアイデンティティ
- 具体化→マーケティングの4P/4C
- 刺激の設計→ブランド要素、ブランド体験
- 目標設定
このステップは非常に使いやすく、ブランディングを行っていく上ではおすすめです。
※[1]の前にブランドの目的や、アンゾフの成長マトリクスなども行うとより効果的です。
すべてを使う必要はありませんが、それぞれの状況に応じて活用していただければと思います。
ぜひ、御社のブランドについても考えてみてください!
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この記事の著者
NBCコンサルタンツ株式会社
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