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このたび、北海道の千歳市が、Rapidus(ラピダス)株式会社の工場建設予定地に選ばれました。
先端半導体の国産化をミッションに、トヨタ自動車・ソニーグループなど国内主要8社の出資を受けて2022年に設立されたRapidus株式会社新工場の設立は、北海道経済にとって非常に前向きなものと受け止められています。
一方で、道内中小企業の「リアル」に目を向ける経営者様からは「ますます優秀な人材の確保が厳しくなるのでは……」という懸念の声もよく耳にします。
「優秀な人材の確保が厳しくなる……」たしかにこれも「リアル」な影響ではありますが、同時に、人材を育てられていないという「育成面の課題」にも焦点をあてるべきと考えます。
昨今、リスキリングという言葉をよく耳にしますが、その言葉がフォーカスされるのは「学びを後押しする環境の乏しさ」が背景にあるのかもしれません。
部下・後輩・新人が学ばない、成長しないと嘆く前に、そうした「環境」が社内にあるのか、今一度見直すタイミングなのかもしれません。
パーソル総合研究所の上席研究員 小林祐児氏は「学ぶ意欲は他者との相互作用によって生まれやすい」と言っていますがまさしく中小企業の人財育成における改革のヒントがここにあると思います。
「学ぶ」と「真似る」は同じ語源を持つ言葉だと言われていますが、積極的に「真似る」を風土にしていこうとする企業が増えていると思います。本来、人間は生まれたとき、親や周囲の人を模倣して成長していきます。これは企業も同じ。また新入社員に限るものではありません。
弊社のご支援先でも管理者が会議の場でそれぞれの部門の成功事例を展開し、メンバーに落とし込む……という取り組みを通し相乗的に成果を上げており、これを会社の風土として定着させています。
形だけの部門会議をやってもその効果は薄いものです。なぜならば、それはただ一方通行の伝達に過ぎないから。
ここで必要なのは「共通のゴール」です。「共通のゴール」に向けて双方がより良いものを創造するからこそ改善・改革が生まれるのだと思います。つまり、会社としての「共通のゴール」を真の意味で浸透させる環境を整えることが優先事項です。
『やり抜く人の9つの習慣』の著者で、社会心理学者でもあるハイディ・グラント・ハルバーソン氏の言葉です。
目標は風邪のように伝染する。
私たちは目標に向けて邁進する他者の姿を見ることで、
同じ目標に向かおうとする。
他者との関わりが無意識のうちに自分の目指す目標に影響を与えるのです。2020年頃から「個の時代」という言葉を多く耳にするようになりました。
一人ひとりが今まで以上にどう生きるか、どう価値を生み出すかを考え、自分なりの答えを出していくことが求められる時代だからこそ、「高め合う」ために組織・集団の果たす役割は大きいと言えるのではないでしょうか。
企業としてその環境を整えることがますます重要になると感じています。NBCでも、そのお手伝いをすべく御社の未来につながるセミナーを開催しますので、人材の確保(定着・採用)や育成にお悩みの方はぜひお役立ていただけますと幸いです。
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NBCコンサルタンツ株式会社
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