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中小企業こそブランディングを

2024.01.16

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目次

本日は、中小企業だからこそ取り組んでいただきたい『ブランディング』のお話です。

そもそもブランディングとは何でしょうか?「何となくわかるけど説明できない……。」という方も多いのではないでしょうか?

まずブランディングとは、自社製品やサービスについて、できるだけ多くの人々にできるだけ際立った独自性と感情移入を促す取り組みを指します。

ブランディングに取り組むことによって『「衝動買い」ではなく「指名買い」される』といった成果を得ることができます。

よく誤解されるのがブランディング=ロゴ・商品パッケージの作成という捉え方です。これらもブランディングの取り組みに該当しますが各論に過ぎず、ロゴやパッケージを作り変えさえすれば業績が向上するというわけではありません。

そこで今回は、【「成果を上げる」ブランディングのポイントと流れ】についてお伝えします。

「成果を上げる」ブランディングのポイントと流れ
  1. 立脚点を定める
  2. 環境変化を捉える
  3. ブランド戦略を策定する
  4. STPの設定
  5. 評価指標の設定

参考:『ブランディングの教科書』羽田康祐:著/NextPublishing Authors Press
https://amzn.to/47RKbl7

1.立脚点を定める

まず[誰が][何を][誰に]ブランディングするのかを定めましょう。

[誰が]BtoC企業が行う or BtoB企業が行う
[何を]商品・サービス or 企業  
[誰に]アウター(社外に対して)ブランディングor
    インナー(社内に対して)ブランディング

立脚点がブレてしまうと、ブランディングの効果を最大限に発揮できなくなるため注意が必要です。

2.環境変化を捉える

外部環境の変化と向き合わないブランディングはあり得ません。マーケティング論の大御所であるフィリップ・コトラー教授も、「調査をせずに市場参入を試みるのは、目が見えないのに市場参入しようとするようなものだ。」と述べています。

「指名買い」されるためには、世の中にどのような商品が存在し、どのような差別化を図る必要があるのか?また、差別化を図った結果、世の中から求められる内容になっているのか?市場ニーズに対して常にアンテナを張る必要があります。

インスタントカメラを例に考えてみましょう。現代社会でインスタントカメラを使う機会は少なくなりましたが、それは携帯電話のカメラ機能が高度化したからです。圧倒的に上位互換の商品・サービスが存在する中、ただ売るだけでは「指名買い」されません。

インスタントカメラにおいては、携帯電話のカメラ機能には出せない味わいやノスタルジーを差別化要素とし、それが昨今のレトロブーム市場にマッチした結果、「あえてインスタントカメラを買う(指名買い)」というブランドを獲得したと言えるでしょう。

3.ブランド戦略を策定する

次のステップに添ってブランド戦略を策定します。

1)ブランドアイデンティティを決める

ブランドアイデンティティとは、「送り手である企業からの意図」です。顧客にどのような連想をしてほしいのか?どんなイメージを抱いてほしいのか?を明確に定めます。

2)ブランド提供価値の設定

ブランド提供価値とは、「その商品・サービスに触れた時に得られる『喜び』や『多幸感』」のことです。

例えば、品質や性能など『実利』に価値を置くか満足感や優越感・期待感などの『情緒』『感性』に価値を置くか、エコなど『象徴する価値観』に価値を置くか、そのブランドが提供する価値は何かを設定します。

3)知覚品質の設定

「自社の製品は品質が良い!」と謳っている企業は多くあります。では、何をもって品質が良いと判断する(知覚する)のでしょうか?その信憑性を高めるための取り組み方針を設定することが必要です。

4.STPの設定

以下を定めていきます。

セグメンテーション(S)

消費者/マーケットのどちらで絞るかを決め、どういう分類ができるかを深掘りします。

ターゲティング(T)

分類した中からどこをターゲットとするかを絞り込みます。ここで大切なことは「ROI(投資利益率)」の視点を持つことです。

限られた資金を効果的に活用できるようにターゲットを広げすぎないことが重要です。

ポジショニング(P)

競合他社に打ち勝つ「自社の立ち位置」を明確にします。場合によっては、新たなカテゴリーや評価指標を創造することもあります。「◯◯においてわが社は随一」の◯◯にあたります。

5.評価指標の設定

評価指標を設定する際は、1~4で説明したポイントを包括し、最終的に創出したい成果、すなわちKGI(重要目標達成指標)を設定します。そしてそのKGIを軸に中間目標となるKPI(重要業績評価指標)ツリーを作成します。

KGIとKPIを紐づけて指標設定することで、ブランディングにおけるさまざまな活動が順調に成果に向かっているかを判断することができます。

そのため、評価指標設定は曖昧な表現ではなく、明確な「数値」として設定することが大切です。

KPIの達成がKGIの達成につながっているのかを常に演繹法で確認することが、ブランディングで成果を出すカギになります。

【簡易事例紹介】

業 種:製造メーカー

立脚点:[誰が]BtoB企業が行う
    [何を]企業ブランディング
    [誰に]インナーブランディング

成 果:新規事業立ち上げから2年で年商2億円達成

内 容:新規事業を立ち上げる際にブランディングを行い、
    これまでの事業では目を向けることが無かった市場を
    セグメンテーションとして設定。

    その市場の中で自社が
    どのようなポジションを築くのかを社員へ浸透させた。

    これにより組織のベクトルが一点を向き、
    組織力が最大化したことで、新たな取り組みの推進力が増し、
    早期に成果を出すことができた。

一歩一歩着実にステップアップする漸進的改革も大切ですが、ブランディングによる抜本的改革にも目を向けてみてはいかがでしょうか?

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この記事の著者

NBCコンサルタンツ株式会社

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