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DXで重要なのはITでもAIでもなく「人」

2023.05.16

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目次

皆さんの会社では、全社でDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組んでいますか?もし中小企業でYESと答えられたなら「なかなかDXが進んでいる会社」と言えそうです。

日本におけるDX取り組み状況

先日発表された情報処理推進機構(IPA)の『DX白書2023』によると、「全社戦略に基づき、全社的にDXに取り組んでいる」と回答した企業の割合は、以下のとおりです。

<日本企業>

  • 100人以下企業………………11.4%
  • 101~300人以下…………17.9%
  • 301~1,000人以下……25.6%
  • 1,001人以上………………50.0%

<米国企業>

  • *100人以下企業………………18.9%
  • *101~300人以下…………38.8%
  • *301~1,000人以下……49.1%
  • *1,001人以上………………39.4%

DXの取り組み状況を日米比較すると、社員数101人~1,000人以下の規模の企業では、倍近くの差があります。

DXの取り組み状況に差がある理由

この差には複数の要因があると思いますが、私が考える一部を以下に挙げてみます。

【要因(1)】経営層のITに関する見識の差

<役員の半分以上にITの見識がある割合>

  • 日本……17.2%
  • 米国……38.9%

人は、知らないことや分からないことに着手しづらいものです。たとえ着手したとしても、その分野が未経験・無知であれば、前に進まない可能性もあります。

DXの取り組み状況に日米で差がある要因の一つにこの「企業を牽引する層の見識の差」が挙げられるでしょう。

【要因(2)】企業内部のDX人材の割合

<IT企業・IT企業以外における情報処理・通信に携わる人材の割合>

国名 IT企業 IT企業以外
日本 72.0% 28.0%
米国 34.6% 65.4%
カナダ 44.0% 56.0%
イギリス 46.1% 53.9%
ドイツ 38.6% 61.4%
フランス 46.6% 53.4%

日本は海外と比較し、IT企業に勤めるDX人材が多いのが実情です。IT企業にDX人材が多い……一見当たり前に思える数字ですが、着目したいのはその「バランス」です。

IT企業はシステムを生み出す側です。システムを作る人材が多いのはよいのですが、それを「使う」企業内部に推進・運用・管理する人がいなければ、DXは進みませんし、成功しません。

予算や人員、給与・評価など理由はさまざまありますが、日本はこの「生み出す側」と「使う側」の比率が非常にアンバランスです。

素晴らしい技術、サービスがあっても使う「人」がいなければ(使えなければ)、経営の改善につながりません。

まとめ

企業でDXを進めるには、システムに投資するのと同様に、あるいはそれ以上に「人」に投資する必要があります。

まずは私たち一人ひとりがITへの見識を深めることから始めましょう。第一歩として、興味のある範囲だけでも以下の白書を確認してみてください。

※参考:情報処理推進機構(IPA)『DX白書2023』
https://www.ipa.go.jp/publish/wp-dx/gmcbt8000000botk-att/000108041.pdf

※参考:情報処理推進機構(IPA)『IT人材白書2019』
https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/12446699/www.ipa.go.jp/files/000073566.pdf

自社のDX推進について「何から始める?」「何が必要?」といった悩みがある方は、お気軽にご相談ください。

 

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